昨日、コラム記事、インタビュー記事がそれぞれ公開されましたので、ひさしぶりに日本語で簡単に説明をば。

1本はゼルダの最新作『ゼルダの伝説 ブレス・オブ・ザ・ワイルド』についての論考(日本語)、もう1本は任天堂時代に学んだゲームデザインの考え方について語ったインタビュー(英語)です。

 

ゼルダ新作は2D、3D…に続く「第三の波」をゲーム史にもたらすか? ゲームデザインの徹底分析で浮かぶ任天堂の“新境地”

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ゼルダ最新作について、歴史とゲームデザインの両方の視点から、長々と語らせていただきました。

非常識な大ボリュームになってしまいましたが、私の独特の悪文を校正、文章の構成も変更し、リーダビリティが大幅に上がっています。長大なテキストをどうやって読ませるか、編集のワザマエを見せていただきました。

お声がかかったきっかけは、おそらくこの2つのツイートではないかと思います。

身もふたもないことを言うと、ゼルダBotWを国内のゲーム開発者がどう評価するかは、じつはあまり重要じゃない。

というのはゲーム史を振り返っても、時オカ以降の3Dゼルダが国内産の他のゲームに与えた影響は軽微で、欧米産のゲームへの影響のほうがはるかに大きい。BotWも同様だろう。
岡本 基@春眠中 (@obakemogura)  2017年3月10日

そういう意味では、ゲーム史という観点においても、欧米のゲーム開発者達がどう評価してるかのほうが注目すべきだし、面白い。

実際、3D以降のゼルダは概ね、欧米産のゲームとの関係を参照していく必要があるし、BotWもそう。同様のことはMGS以降のメタルギアにも言える。
岡本 基@春眠中 (@obakemogura)  2017年3月10日

記事の主な内容は

歴史編

  • 宮本さんの後継者はだれか? (下世話な視点でゴメンナサイ
  • 第2世代のマリオ、ゼルダがついに誕生!
  • ところで、『時のオカリナ』ってなにが評価されたの?
  • 風のタクトでオープンシーに挑戦してたよね!
  • 日本のゲーム業界の再挑戦

ゲームデザイン編

  • ゼルダのゲームデザイン徹底解剖! 初代ゼルダからも学ぶ
  • 任天堂らしいゲームづくりってなに
  • 2D、3Dにつづくゲームの「第三の波」

となっています。

私自身、この記事を書いたことで、頭の中が改めて整理できました。超のつく長文ですが、お時間のある時に読んでいただければ幸いです。欧米のゲームサイト記事や動画へのURLも多数載せていますので、ご興味をお持ちの方は後日そういった参照先もお読みいただければ。

 

Q&A: Design lessons learned from a decade at Nintendo’s EAD

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こちらは、英語圏のゲーム開発者コミュニティGamasutraによるインタビュー記事です。ライターはクリス・コーラーさん、『POWER+UP―米国オタクゲーマーの記したニッポンTVゲーム興隆の軌跡』の著者のかたですね。この本はソニーWWSの吉田さんが端書きを執筆されています。

メールインタビューの回答は私が書きましたが、ナチュラルな表現になるように手を入れていただいているため、いつも下手くそな英語記事よりは読みやすいと思います。 4000ワード近い長文記事ですが、Inside Nintendo的な内容+在籍時の仕事でのゲームデザインについて語っています。

3部構成で、

  • 入社した頃の任天堂、岩田さんの勝利した「最高難度のゲーム」
  • ピクミンに見る、一兵卒から見たBIG BOSS宮本さんの葛藤
  • マリオ64DS~WiiPlay~WiiFitでのゲームデザインポリシー 

英語圏むけのため、日本の「新卒採用」から説明しています。元々プログラマーとして入社しているのに、どうして企画になれたのか、といった、日本の大企業的な制度も説明が必要なんですね。

ピクミン編はちょい長めですが、 『我らがBIG BOSS宮本さんがピクミンをどういう考えで作っていたか?』を一兵卒からの視点で綴っています。

一文だけ、取り上げます。

 『もしもゼルダの物理エンジンと化学エンジンをピクミンに導入すれば、まったく異なるゲームに生まれ変わるかもしれない』

If he were to introduce the Physics Engine and Chemistry Engine of Zelda into Pikmin, it could be reborn into a completely different game.

実際どうなるのかはわかりませんが、ゼルダの「到達点」はゼルダ単独で終わらないのではないか、と期待しています。

 

という意識もあって、任天堂について意見を訊かれると、「第2の黄金期」に入るよ、と最近は答えているんですよね。

ソフト開発こそが本質的な競争力。長くかかったものの「第2世代の黄金期」になれば、ビジネスは後からついてくるはずです。アニメの世界で去年起きたことも想起されますね。
岡本 基@春眠中 (@obakemogura) 2017年4月5日

 

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